月別: 2007年6月

唐織は、京都の西陣を代表する伝統的な絹織物。
江戸時代の極めて装飾性の高い美術織物がその源流です。
装飾を目的とした織物としては、舞楽の装束禁中御用の特別な包裂・神社の戸帳・神輿の飾裂などに用いられました。

古典文様を現代に美しく、洗練の表情に昇華して…
見事に表現しきった、名匠ならではの卓抜した意匠デザイン。

富貴な織の立体感に、表情豊かな雅やかさを備えもつ風格は、まさに名門ならではの仕事ぶり、と納得のひと品です。

西陣織の始祖、とも言われる西陣の高級機【紋屋井関】

「桐鳳凰尽くし文」と銘打たれたその意匠は、シックな黒を基調とした帯地に、穏やかな彩りの桐と鳳凰を込めて、シンプルなようで考え抜かれたこだわりの面持ちです。

崇高かつ計算されつくした織り味とお太鼓をつくったときに語りかけてくるような表情は、比類なき最高の帯姿を作り上げてくれます。

文久元年創業の老舗。
博多帯といえばといわれるほど、その卓抜したセンスに定評のある名門機屋さんが製織された、ハイセンスな洒落博多織袋帯をご紹介いたします。

軽くしなやかでありながら、しっかりとした生地はシワになりにくく、博多帯は締めやすい帯の条件を備えた実用性の高いものです。

ありそうでなかった、博多のしゃれ袋帯。

さらりとした淡いアイボリーの帯地に、唐草の地紋を浮かべ、繊細、緻密な織によって全通に渡って柄を成しました。

さらに本品は、本袋縫いの為、その裏生地も同時に織り上げ、耳の部分にも一切縫い目のないハイクラスの一条。
裏地部分にも、博多の伝統献上柄が込められて、お太鼓をお作りいただいても、横からも美しい、こだわりの仕上がりです。

単衣のシーズンからお使いいただけるさらりとした風合いですので、本当に使いまわしのきくお品と思います。

天保14年（1843年）の創業より現在まで…
全く色褪せることなく、女性を虜にし続ける≪川島≫の帯。
150年以上に渡っておきものに携わってきた老舗だからこその安心感。
それは、他の何物にもかえがたく、また決して他の機屋には真似できない風格となって、帯地上に満ちあふれるかのようにあらわれ出ております。

今回ご紹介いたしますのは、華やかな面持ちに確かな風格を漂わせる秀作です。

淡い白鼠色の錦地に込められた「花冠」と銘打たれた意匠…
タテの献上柄風に並べられた華やかな花文の数々。
色彩も豊かに、他の帯とは一線を画す、ハイクラスの風格を感じさせます。
そんな中、枝にはそっとリボンを結んで、愛らしくモダンな風情も漂わす…

通常、専門店さんでしかお取り扱いのない特別なお品。
もちろん本袋にて織り上げられております。