草木染手織 黄八丈めゆ工房 山下芙美子 【本場黄八丈着尺】

織のおきものの中でも、特に稀少なお品として扱われる「本場黄八丈」。

本場黄八丈がこれほどまでに希少品である所以、それは、本来の手法を守り続ける染織家が、八丈島にわずか一軒しか残っていないから。
それこそがみなさまご存知の「山下家」、故山下めゆ氏、故山下八百子氏(東京都無形文化財技術保持者)、そして山下芙美子氏と、女性三代にわたって引き継がれる、染め織りの系譜なのです。

本品はタテ糸に「鳶」と「黄」、ヨコ糸に「鳶」と白を見事に織り混ぜ、淡い「紅梅色」を表現した一枚です。
タテヨコにそれぞれの色糸を配し、繊細な市松模様が表現されました。
際立ちながらもどことなくすっと落ち着いたような…

この深みこそが、自然のもの。
本当に吸い込まれそうなほどの、お色と地風の魅力がございます。

2007年 5月7日  カテゴリー:山下めゆ工房