本場黄八丈着尺 黄八丈めゆ工房 山下芙美子作

 本品はタテ糸に「鳶」と「黄」、ヨコ糸に自然な白を見事に織り混ぜ、
淡い「薄卵色」風の彩りを表現した一枚です。
タテヨコにそれぞれの色糸を配し、繊細な市松模様が表現されました。

2010年 6月16日  カテゴリー:山下めゆ工房

本場黄八丈着尺 黄八丈めゆ工房 山下芙美子作

本品はタテ糸に「黄」「黒」、ヨコ糸に「黄」と「黒」に自然な白を見事に織り混ぜ、「黄/黒」の彩りが際立つ印象に表現した一枚です。
タテヨコにそれぞれの色糸を配し、繊細な市松模様が表現されました。

2010年 6月9日  カテゴリー:山下めゆ工房

手織り草木染 本場黄八丈 東京都無形文化財保持者 故:山下八百子

 

 

2009年12月14日、染織家であり東京都名誉都民であられた山下八百子(やましたやおこ)氏が、89歳にて、長き人生を終えられました。

八丈町の染色技法「黄八丈」の保存・継承に努め、1986年に東京都指定無形文化財工芸技術の保持者に認定、2002年には名誉都民表彰を受けられた黄八丈の第一人者。

手仕事の美しさ、もはや幻となりつつある布…
心を込めて、お届けいたします。

2010年 6月2日  カテゴリー:山下めゆ工房

ご挨拶

日本の着物は、世界のきものと比較して卓越した美しさを持っています。着姿は世界から絶賛されております。

今、京都では多くの世界各国の人々が着物で散歩されてます。

何時の時代も移り変わりが有りますが、近年呉服業界の変化は激しく為っており、時代は資産価値から利用価値へと変わりつつあります。

日本文化の着物に携わっている事に感謝しながら、売って良し、買って良し、世間良し、三方良しの理念のもと商いに取り組んでまいります。

 

2010年 5月26日  カテゴリー:ご挨拶

特選本手加工友禅訪問着 【近代日本画の巨匠 横山大観・画】

  

近代日本画の巨匠・横山大観の描いた画を元に創作された、本手加工訪問着をご紹介いたします。

巨匠の感性が巧みな手加工の美技により、一枚のお着物に染め表された作品でございます。

ふっくらとした絹地は、染料をグングンと吸う上等の浜ちりめん地。
絹地一面に叩き染め風の風合いを浮かべながら、藤色から黄色、薄緑へと彩り豊かにぼかし染めを施しました。

意匠に描かれましたのは、横山大観の図案を元にした「山に彩雲」。
背いっぱいにそびえ立つ大きな山を、ごく深い鉄紺色で表現し、多彩な雲が重なりあう様を描いた、存在感のある面持ちです。

氏が描いた壮麗な自然美の数々。
移ろいゆく、一瞬の自然の美しさを捉える豊かな感性、たその景色を絵画の中に託す表現力、その偉大な軌跡を、このお着物からも感じ取って頂ける事でしょう。

2008年 9月1日  カテゴリー:きょうの逸品

特選草木染むじ紬着尺 【信州飯田紬】

 

 

    

色糸の全てを本草木染し、大切に大切に生み出された一反…

頑固一徹、こだわりの創作元、通の紬ファンの間で絶大な人気を誇る、廣瀬草木染織工芸の作品でございます。
生み出した作品に対する自信は絶対のもの。
オリジナルの証紙に、その真摯な姿勢が垣間見れます。

圧倒的に作品数が少ない、こちらの織り元。
匠技はもちろんのこと、大自然の草花の命を大切にうつしとった、心のこもった「一反限り」の創作品であることが分かります。

シンプルな無地に秘された、無限に広がる深みの世界。
配色を考えて糸染めからこだわり抜き、丁寧に丁寧に織ってゆく…
さらには現代の時風を読んだ、ナチュラルカラーの彩り。

実際に触れていただけないのが、本当に残念です。
ふんわりとやわらか、豊かな節感に、大自然の息吹が感じられます。
このやわらかさは、経糸を「緩めて」織り上げているからこそ。
微妙な力加減で、本当に難しい熟練を要する織り方でもあるそうです。

信州飯田の美しい自然の恵みから生まれた織物です。
軽くしなやかな真綿の良さと、草木染でしか表現できないお色の良さ。
流行に左右されることなく末長くお袖を通していただけます。
着込めば着込むほど、結城紬のようにしなやかさが増し、また本草木染のお品ですので、色合いにも味わいがにじみ出てまいります。

2007年 9月10日  カテゴリー:きょうの逸品

特選刺繍引箔丸巻袋帯 【総蘇州相良刺繍】

 

  

柄行を埋め尽くすように一針、一針縫い上げてゆく刺繍の技。
その技術の粋を集めて製作されました、総相良刺繍による袋帯をご紹介いたします。

今回のお品に用いられましたのは、2500年前、中国で生まれた蘇州刺繍。
その精巧な技術と繊細さで、世界最高峰の刺繍技術として評価されています。
蘇州刺繍は蘇繍とも呼ばれ、湖南の湘繍、四川の蜀繍、 広州の広繍(粤繍)があり、これらは「四大刺繍」として広く知られております。
その精巧さは世界の刺繍の中でも最高レベルと誉れが高く、髪の毛ほどの細さの刺繍糸を使ったその仕上がりは、多くのきものファンを魅了します。

その中でも、同国では一般公開が禁止される程の高い技術を集めた”相良刺繍”。
打子刺繍(ダーツ刺繍)とも呼ばれ、その技術を完璧に習得するには20~30年もの鍛錬が必要とされています。
本品のような一枚のお着物には、およそ100万粒以上もの刺繍が施されるそうです。
その数だけでも、製作にかけられた時間と手間は計り知れないものがございます。

幾重にも重なるように、彩り豊かな色糸を用いて表現した、華やかさと上品さを兼ね備えた面持ちです。

その意匠が、全て”蘇州刺繍”によって、ふっくらと立体的に表現され、まさしく、他にはまず見かけることのない帯に仕上がっております。

2007年 9月3日  カテゴリー:きょうの逸品

特選西陣手織九寸帯 【杉村織物】 

杉村織物は渡文、帯屋捨松などとならび称される、
通好みのお洒落帯に定評ある機屋さんです。

江戸末期創業の帯屋さんで、縦糸や緯糸を波打たせて自由な発想で織られる
「すくい織り」を初め、手織の技を駆使して次々に新しい商品を発表しています。
現在でもご家族で大事に、お一つお一つ丁寧に創作を続けてらっしゃいます。

今回ご紹介させていただきますのは、大変希少な手織りすくい九寸帯。

すくい織は基本的に平織組織で、800本前後の経糸を使用します。
織前の経糸の下に型紙をおき、それに従って「柄」をすくいわけ表現していきます。
これが「すくい」の語源だと言われています。

2007年 8月27日  カテゴリー:きょうの逸品